第2章 2
笑顔で見上げてくる様子はまるでキマワリ。リネアのこうした年相応の表情は愛くるしくてこちらも嬉しくなる。
「ちょうど試合に一区切りついて話し合いもしてた。リネアならどうするか、オレさまに見せてくれ」
「はい、もちろんです」
にこにこと、ご機嫌に杖をつく。ジムトレーナー全員に紹介をし、アドバイザーになることも伝える。しかしキバナの予想通り、なぜ彼女を?という顔をしていた。ポケモンも四匹しか持っていないトレーナーは育成の能力がないと見做されるのも仕方がない。
「まぁまずはバトルだ。リネア、オレさまは以前チャレンジャーとして迎えたが今は違う。本気でやろうぜ!」
「はい!」
紅潮する頬。リネアはバトルが好きなのだと真に理解した。そしてバトルを通じて何を知り何を思うのか、それを教えてほしくてバトルコートへ入る。
鈴が鳴る。耳を澄ますリネアは同時にオンバーンをくり出した。
「進化したのか!」
「はい、アドバイザーになると決めましたから」
かつてオンバットだった頃はすばやさを活かした戦いを得意としていた。以前とは全く違うのだと理解した。さらにリネアはキバナに誠意を見せている。奥底から表現しようもない感情が溢れる。
「ああ、リネア!本当にすげぇよ……!」
リネアの行動は常に二重の意味を持っている。今もまた布石を打っているのだ。キバナの五感全てで対応しなければリネアの策に足を取られる。
「だからこそ、のまれるなよ!手加減なんてもったいねぇことしたくはないからな!」
キバナはギガイアスを出し試合が始まる。荒れ狂う竜と鎮座する龍。対照的なバトルにトレーナーは全員固唾を飲んで見守る。この時ばかりは試合の考察など考える余地すら与えられない。互いの気迫を見ているだけで押し負けそうだった。
「<おいかぜ>!」
リネアの手持ちで最速のオンバーン。さらにおいかぜまで打ってはキバナの手持ちポケモンは誰一人オンバーンを抜くことはできない。
「ギガイアス!<すなあらし>!」
風が吹き荒び目の前さえ霞む。だがリネアにそんなことは関係ない。