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禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】

第4章 爆殺神は彼女を拾う  【ヒロアカ 爆豪勝己】


爆豪は背を向け、床に這いつくばる男を冷たく見下ろした。

「おい、クソゴミ。こいつは俺が『預かってる』っつったよな? 俺の所有物に手ェ出すってことは、それ相応の覚悟があるってことだよなァ」
「っ、ちが、私はただ……っ!」
「死なねぇ程度に焼いてやる。……外にジーパンが待機してんだ。法的にきっちり地獄見せてやるから安心しろ」

爆豪の手のひらで、怒りそのもののような火花がパチパチとはじけた。



事件の後、ジーニストも「公的な施設では彼女の安全(そして彼女自身の持つ魔性)を管理しきれない」と判断を下した。

「……俺のマンションに来い」

病院の帰り際、爆豪はぶっきらぼうに告げた。
二十歳になり、独立して借りている都内のマンション。

「でも、私……迷惑、じゃ……」
「今更だろ。あんな場所に一人で置いて、また別のクソ野郎に襲われるくらいなら、俺の目の届くところにいろ」

爆豪はいのりの荷物が入ったバッグを片手でひったくるように持ち、もう片方の手で、彼女の細い手首を掴んだ。
直哉に縄で縛られた時のような、血の止まるような冷たさはそこにはない。

「いいか、これからは俺が飯も、寝る場所も、全部用意してやる。お前はただ、余計なこと考えずに笑ってりゃいいんだよ」

マンションに着くと、爆豪は彼女をソファに座らせ、温かい飲み物を差し出した。
かつて「胎」として、あるいは「欠陥品」として扱われていたいのりにとって、一人の人間として、そして守るべき対象として向けられる爆豪の不器用な献身は、何よりも贅沢で、眩しい救いだった。

「……爆豪くん。……ありがとう」
「礼なんていらねぇ。俺は、俺がやりてぇからやってんだ」

二十歳のヒーロー、大爆殺神ダイナマイト。
彼の隣で、いのりの止まっていた時間が、ようやく少しずつ動き始めようとしていた。
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