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禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】

第3章 影を操る彼は彼女を隠したい 【呪術廻戦 伏黒恵】


闇の奥底、湿り気を帯びた洞窟のような空間に、いのりの悲痛な声が反響していた。
数多の触手が彼女の服を引きちぎり、四肢を縛り上げながら宙へと吊り下げ、粘り気のある呪液で彼女を汚していく。

「あ、……っ、やめて、離して……っ!」

必死の抵抗も虚しく触手は彼女をキツく締め上げ、執拗に彼女の最も過敏な場所を抉るように這い回った。 

「んっ、……っ、あ……あぁっ……!」

抗えない快楽と苦痛が混ざり合い、熱い吐息が零れる。
その感覚は、否応なしに記憶の奥底に封印した「地獄」を呼び覚ました。
毎夜、禪院の部屋で直哉に組み敷かれ、道具として身体を弄ばれたあの日々。 

(……汚い。また、私……こんな風に……っ)

絶望に瞳を濡らし、涙が頬を伝う。
その時、闇を切り裂いて怒号が響いた。

「——その汚ねぇ触手を、今すぐ離せッ!!」

残穢を追い、理性を焼き切るほどの殺意を纏った伏黒がそこに立っていた。
視界に飛び込んできたのは、無惨に服を引きちぎられ、触手に身体を弄ばれて泣き叫ぶ愛しい人の姿。 

「恵、くん……っ、見ないで、お願い……っ、あぁっ!」

締め上げられる苦痛に喘ぐいのりの声が、伏黒の脳内の「何か」を完全に決壊させた。

「よくも……よくもこいつを……『鵺』!!」

雷を纏った鵺がいのりを拘束する触手を一瞬で焼き切った。
重力から解放された彼女の身体を、伏黒が影から飛び出すようにして受け止める。

「……っ、ハァ、ハァ……恵、くん……ごめん、なさい……私、また……っ」

いのりはボロボロになった服で必死に身体を隠し、伏黒の胸の中で震えながら声を漏らした。
直哉に刻まれた心の傷が、今の陵辱によって再び開き、彼女を深い闇へと引きずり戻そうとしている。

「喋るな。……謝るな」

伏黒は自分の制服の上着を脱ぎ、剥き出しになった彼女の身体を壊れ物を扱うように包み込んだ。
その手は、怒りで激しく震えている。

「……っ、恵くん、後ろ……!」

呪霊が再び触手を伸ばす。
だが、伏黒はいのりを抱いたまま、冷徹な瞳でその呪霊を見据えた。

「……お前はバラバラにしないと気が済まない」

伏黒は彼女の耳を塞ぐように強く抱き寄せると、漆黒の影を剣のように研ぎ澄ませた。
それは、愛する者を汚された男の、静かすぎる復讐の始まりだった。
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