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禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】

第3章 影を操る彼は彼女を隠したい 【呪術廻戦 伏黒恵】


力を合わせ特級呪霊を祓った二人の目の前、呪霊の亡骸が塵となって消えた跡には、一本の禍々しい「宿儺の指」が転がっていた。

「……は、ぁ……。やっと、終わった……」

限界を超えた呪力操作に、伏黒はその指を回収すると崩れ落ちる。
意識が混濁する中、彼の体を抱きとめたのは、温かく、震えるいのりの手だった。

「恵くん! 恵くん、しっかりして!」

返事をする余裕もなく、伏黒は糸が切れたように眠りに落ちてしまう。
いのりは安堵から涙を流しながら、泥と血で汚れた彼の頭をそっと自分の膝に乗せた。

「……よかった。本当によかった……」

彼女は自らの袖で、伏黒の額に滲んだ汗と汚れを丁寧に拭う。
深く、穏やかな寝息を立て始めた彼の髪を、指先でそっと撫でると、宿儺に刻まれた首筋の傷が、彼らの絆を証明するように微かな熱を持って、静かに脈打っていた。

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