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禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】

第2章 現代最強は彼女を手放さない 【呪術廻戦 五条悟】


数時間後。
いのりが連れてこられたのは、高専の医務室ではなく、五条が個人的に所有する都内の秘匿された一室だった。
最高級の調度品に囲まれたその部屋は、窓の一つひとつに強力な術式の結界が張られ、五条の許可なくしては誰も立ち入ることも、出ることもできない。

「先生……ここは?」
「僕の家。ここなら、直哉も、禪院の連中も、誰も君を見つけることはできない。……もちろん、君もここから出る必要はないよ」

五条はベッドに彼女を座らせると、その足首に、お守りのような、けれど鎖のようにも見える呪具のアンクレットを優しく嵌めた。

「先生、私……学校は……みんなとの訓練は……?」
「お休み。君は、僕だけを見て、僕にだけ甘やかされていればいいんだよ。……それが一番安全で、一番正しい形だったんだ」

五条は彼女の前に膝をつき、縋るような瞳でその手を取った。
真実を知ってしまった今、彼は一分一秒でも彼女を自分の視界から外すことに、耐えがたい不安を感じるようになっていた。

「もう、どこにも行かないでね。君を汚すすべてのものから、僕が一生守ってあげるから」

五条の言葉はどこまでも甘く、けれどその奥底には、彼女を永遠に自分の箱庭に閉じ込めておきたいという、底なしの執着が渦巻いていたのだった。

窓のない贅沢な寝室。
そこは、五条が作り上げた「世界で一番安全な檻」だった。
怪我が癒えるまでの数日間、五条は驚くほど抑制的だった。
けれど、その愛撫は執拗なまでに密やかで、甘かった。

「……まだ、ここが少し熱いね」

五条は、包帯が取れたばかりのいのりの脇腹に、羽根が触れるような軽い口付けを落とした。
唇だけでなく、身体中の怪我のない場所——項、鎖骨、手首の内側。
五条の唇が触れるたび、そこには直哉につけられた無機質な「傷」ではなく、五条の体温を伴った「熱」が上書きされていった。

「先生……もう、大丈夫…怪我、痛くない……」
「……痛みだけじゃなくて、嫌な記憶も全部、僕が吸い出してあげている最中だけど…まだ、足りないかな?」

五条は彼女の指先を一本ずつ丁寧に食み、陶酔したような瞳で彼女を見つめた。
逃げ場のない愛に包まれ、いのりの心は少しずつ、けれど確実に五条という猛毒に侵食されていった。

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