第3章 幼馴染は卒業します 【ハイキュー!! 孤爪研磨】
「……え。もう一人、って」
「ほら、セッターの孤爪くん。彼も幼馴染なんでしょ?」
「……っ」
研磨の名前が出た瞬間、🌸の顔が一気に沸騰したように赤くなった。
耳の先まで真っ赤にして、視線を泳がせ、口をパクパクとさせて固まってしまう。
「おぉー! わかりやすっ!」
「🌸ちゃん、顔に出すぎ! 茹でダコみたいだよ!」
雀田と白福がニヤニヤしながら左右から詰め寄る。
「ち、がっ、違います! 研磨とは……その、一緒にゲームしたり、昔からずっと隣にいるのが当たり前で……」
「『当たり前』ねぇ? 研磨くん、今日も🌸ちゃんが他の男の子に絡まれてる時、般若みたいな顔してたよ?」
「えっ、……? 研磨、機嫌が悪かっただけじゃなくて……?」
本気で驚いて目を丸くする🌸に、マネージャー陣の勢い加速した。
「無自覚だ……! この子、一番タチが悪いタイプだよ!」
「そうね。……でも、孤爪くんの方はかなり自覚ありそうに見えたけれど」
清水の鋭い指摘に、🌸はもう顔を両手で覆うしかない。
「もう……みんな、やめてください……。研磨は、私のことなんて妹としか思ってないし……。私は、その……ただの、幼馴染で……」
「はいはい、その『ただの幼馴染』がどうしてそんなに赤くなるのかなー?」
マネージャーたちの容赦ない「いじり」という名の可愛がりは、消灯時間ギリギリまで続くのだった。
合宿二日目の朝。
体育館の隅でドリンクの準備をしていた🌸は、刺さるような視線に肩をすくめていた。
(……視線が痛い……)
マネたちがこちらを見ては楽しげに笑い合っている。
昨夜の恋バナ以来、彼女たちの目は完全に「見守る親戚」のそれになっていた。
そこへ、ボトルを回収に来た研磨がふらりと近づいてくる。
「……🌸。ドリンク、まだ?」
「っ!? あ、研磨……! ごめん、今やる、すぐやる!」
過剰に驚いて飛び上がった🌸に、研磨は眉をひそめた。
「……何、その反応。……俺、なんかした?」
「えっ、あ、ううん! なんでもないの。ただの寝不足かな、あはは……」
「……嘘。顔、赤いよ。……熱?」