第3章 幼馴染は卒業します 【ハイキュー!! 孤爪研磨】
日向がキラキラした瞳で🌸を見上げる。
研磨は🌸の腕を掴んだまま、少しだけ誇らしげに、でも淡々と口を開いた。
「……マネージャーじゃないけど、手伝いに来てもらった。……幼馴染の🌸。……🌸、こっちは翔陽」
「初めまして、🌸です! 研磨からよく話は聞いてるよ、日向くん」
「うおー! 研磨の友達! よろしくお願いします!」
素直で裏表のない日向の反応に、🌸もようやく緊張が解け、柔らかい笑みを浮かべた。
二人が一瞬で打ち解ける様子を見て、研磨の機嫌も少しずつ上向いていく。
……が、平和な時間は長くは続かなかった。
「お、おい龍……見ろよ。……天使か? 音駒に新しい天使が舞い降りたのか……!?」
「ああ……潔子さんとはまた違う、守ってあげたくなるような可憐な光……!」
烏野の田中と西谷が、殺気にも似た勢いで二人の背後に現れた。
「おいコラ音駒の脳セキ! その隣の美少女は誰だ! まさか隠し持ってたんじゃねーだろうな!?」
「おいっ、お前! 名前は!? 好きな食べ物はなんだ! 俺は西谷夕だ!!」
二人の凄まじい熱量と大声に、🌸は驚き研磨の背中に隠れた。
「……うるさい。近寄らないで」
研磨の声は、低く、冷たく、そして明確に「拒絶」の色を帯びていた。
その場の空気が一瞬で凍りつくような、背筋が寒くなるほどの圧。
「……翔陽以外の烏野は、今すぐあっち行って。……この子、びっくりしてるから」
「な、なんだよ! ちょっと挨拶しようとしただけだろ……!」
「……挨拶なら終わったでしょ。……消えて」
スマホの画面を見つめる時より何倍も鋭い眼光。
田中と西谷は、研磨のあまりの迫力に「……おう、悪かったな」と珍しく気圧され、退散していった。
「……研磨、 ちょっと言い過ぎじゃ……」
「……全然。あいつら、放っておくとずっとうるさいから。……🌸、離れないで。……変なのに捕まるよ」
研磨は🌸の方を振り返る。
その瞳には、さっきの鋭さは消えていたが、代わりに「絶対に渡さない」という強い執着が透けて見えた。
「あ、あの……ありがとう、研磨。ちょっとびっくりしちゃった」
「……うん。……行くよ」