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*夢物語* 【夢小説短編集】

第9章 王子と姫の愛の逃避行♡ 【ONE PIECE サンジ】


「――合図だ。行こうぜ、🌸ちゃん!」


サンジが不敵に笑った瞬間、城の外で空を震わせるような凄まじい轟音が弾けた。
一発、二発……いや、数えきれないほどの極彩色の花火が昼間の空を埋め尽くし、祝祭の鐘の音をかき消していく。


「な、なんだ!? 何事が起きた!」


「敵襲か! 衛兵、衛兵を呼べ!」


パニックに陥る参列客たち。
追い打ちをかけるように、聖堂の四隅に仕掛けられた爆竹がけたたましく鳴り響き、ウソップ特製の煙星が真っ白な煙を充満させた。


「きゃあああ!」

「見えない! 何も前が見えないぞ!」


視界が白銀に染まる中、サンジは迷いなく変装の法衣を脱ぎ捨てた。その下には、いつもの黒いスーツが完璧に整えられている。


「……お待たせ。迎えに来たぜ、お姫様」


「サンジくん……!」


サンジは驚きに目を見開く🌸を力強く横抱きにした。


「しっかり捕まってろよ。ここからは特等席だ」


サンジは煙の中に紛れ、姉たちが事前に教えてくれていた祭壇裏の隠し通路へと滑り込んだ。
背後では、怒号と悲鳴が遠ざかっていく。
一方、大聖堂の混乱は収まるどころか、さらにひどいことになっていた。


「おのれ、不届き者め! 衛兵、何をしている、早くあの男を捕まえ……ぐ、う……?」


激昂する国王が、突然がっくりと膝をついた。
周囲の兵士たちも、一人、また一人と武器を取り落とし、抗いがたい睡魔に襲われたように崩れ落ちていく。


「あら、陛下。お疲れのようですわね?」


傍らにいた姉の一人が、扇子で口元を隠しながら優雅に微笑んだ。
彼女たちが事前にワインへ仕込んでいた、チョッパー特製の遅効性睡眠薬が、今この瞬間に効果を発揮したのだ。


「あっちよ! 犯人はあっちの西門の方へ逃げたわ! 🌸を連れて、海の方へ!」


別の姉がわざとらしく反対方向を指差して叫ぶ。




「なにっ、西だと!? 追え! 全員西門へ向かえ!!」




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