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*夢物語* 【夢小説短編集】

第9章 王子と姫の愛の逃避行♡ 【ONE PIECE サンジ】


「あんたって男は、いつもいつも後先考えずに……!!」


ゴツン!!


ナミの拳がサンジの頭にクリーンヒットした。


「あいたたた! ナミさん、暴力も素敵だけど、今は彼女の話を聞いてあげて……!」


たんこぶを押さえながら悶絶するサンジを無視して、ナミは深いため息をつき目の前の可憐な王女、🌸に向き直った。


「いい? 🌸様。私たちはただの海賊なの。王国の兵士を敵に回して、この島で数日間もログが貯まるのを待つなんて、自殺行為もいいところよ。今ならまだ『迷子を保護した』って言えば間に合うわ。お城に帰りなさい」


説得を試みるナミだったが、🌸は青ざめた顔で激しく首を振った。


「嫌です……! あそこに戻るくらいなら、海に飛び込んだ方がマシです!」


「そんなに!? 贅沢三昧できるお姫様の暮らしを捨てるほどのことなの?」


ナミの疑問に、ウソップが不思議そうに首を傾げ尋ねた。


「その結婚相手ってのが、そんなに嫌な奴なのかよ」


🌸は唇を噛み締め、消え入りそうな声で語り始めた。


「……相手は、隣の大国の王です。年齢はお父様よりも上で……とにかく女癖が悪くて有名な方なの。気に入った女性がいれば、無理矢理にでも側室にして、飽きたら城の隅へ追いやるような……。私は、八番目の妻になるはずでした」

「八番目ぇ!? ふざけんじゃねェぞそのエロジジイ!!」


サンジが激昂してタバコを地面に叩きつけた。


「しかも……その日は、私の十八歳の誕生日なんです。この国では十八歳で成人。そのお祝いの儀式と同時に、そのままあの方の国へ送り出されることが決まってしまって……」


「誕生日に結婚式……。普通なら一番幸せな日のはずなのに、それじゃあまるで『出荷』じゃない……」


ナミの表情が、怒りから同情へと変わっていく。


「私、ただの道具になりたくないんです……。自分の人生を、誰かに決められたくない……!」


🌸の瞳から一筋の涙がこぼれ落ちた。
それを見たサンジは、まるで自分の心臓を撃ち抜かれたような顔をして彼女の前に膝をつく。


「……ナミさん。俺は、レディが泣いているのを見て見ぬふりはできねェ」

「……わかってるわよ」


ナミは天を仰いだ。



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