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*夢物語* 【夢小説短編集】

第8章 一日遅れのショコラと、プロポーズ【 REBORN ディーノ】


「宝石言葉は『慈愛』と『誠実』と『守護』。だがな、実利的な意味もある。……マフィアのボスが、別れ際に換金性の高い宝石を渡す。それはな、自分が消えた後もお前が一生困らないようにっていう、あいつなりの『愛』だ」


🌸は、深く、澄んだ青色の石を見つめた。
売ってもいいと言ったディーノの言葉。
それは突き放したのではなく、自分がいない未来まで彼女を守ろうとした、究極の献身だったのだ。


「あいつは今日、お前を守るために迷わず空へ飛び降りた。自分の命より、お前が傷つくのを恐れたんだ。……あんなへなちょこだが、お前への想いだけは本物だぞ」


リボーンは立ち上がり、帽子を深く被り直した。


「このままあいつを、『恐ろしいマフィア』として終わらせるのか。それとも、ドジで優しい『ディーノ』を信じるのか。……あいつ、明日の早朝にはイタリアに発つ。後悔すんなよ」


風のように消えたリボーンの後に、静寂が戻る。
🌸は、胸が張り裂けそうなほどの後悔と愛おしさを抱え、ブルーサファイアを強く握りしめた。








冷たい朝靄が立ち込める成田空港。
ゲートの前には、昨日までの華やかさが嘘のように重苦しい沈黙を纏った一行がいた。

ディーノは心ここに在らずといった様子で搭乗口を見つめている。
ロマーリオたちもボスの失恋の顛末を聞かされ、かける言葉も見つからずにただ静かに見守るしかなかった。



「……行こうか」



ディーノが力なく呟き一歩を踏み出したその時。




「……ディーノさん!!」




雑踏を突き抜けて、誰よりも愛しい声が響いた。



ディーノが弾かれたように振り返る。


そこには、肩で息を切り、なりふり構わず走ってきたであろう🌸の姿があった。





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