• テキストサイズ

*夢物語* 【夢小説短編集】

第8章 一日遅れのショコラと、プロポーズ【 REBORN ディーノ】


「頼む、やめてくれ! その子には関係ないはずだ……!」


「関係ねぇだと? こいつはてめぇの弱点そのものじゃねぇか!」


男が嘲笑い、🌸の細い喉にさらに深く刃を食い込ませる。
恐怖で涙を流す彼女の足元、砕けたガラスの破片に混じって、先ほどまで大切に抱えていたカバンが無惨に転がっていた。



「ディーノ……さん……っ」


怯えて震える🌸にディーノの理性が弾けた。
だが、迂闊に動けば彼女の命はない。



「ロマーリオ……手を出すな」



ディーノは短く命じると、震える手で持っていた鞭を、床へとゆっくり落とした。




「武器は捨てた。……だから、その子を放せ。代わりなら、俺がいくらでもなってやる」


「ボス!? 何をっ、」



ロマーリオの制止も耳に入らない。
ディーノは両手を上げ無防備な姿で一歩、また一歩と、吹き荒れる風と狂気が渦巻く窓際へと歩み寄る。




「……いいぜ、来いよ。跳ね馬の首、ここで獲ってやる!」



男が勝ち誇り、ナイフの先をわずかに浮かせた刹那。
ディーノの瞳が鋭く光り、地面を蹴った。
目にも止まらぬ速さで間合いを詰め、男の腕を掴んで捻り上げる。



「がぁっ!?」




だが、男もまた死に物狂いで制圧される寸前、男は自らの身体を投げ出すようにして、羽交締めにしていた🌸を、砕け散った窓の外へ——夜の闇へと力任せに突き飛ばした。




「🌸!!」




絶叫が響く。

数百メートルの高さから、彼女の身体が冬の夜空へと放り出された。




「ボス、ダメだ!!」




ロマーリオが叫び、必死に手を伸ばす。


しかし、ディーノの身体はすでに窓の縁を蹴っていた。



躊躇など一瞬たりともなかった。


彼は迷わず、彼女を追って極寒の虚空へと身を投げた。



/ 212ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp