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*夢物語* 【夢小説短編集】

第8章 一日遅れのショコラと、プロポーズ【 REBORN ディーノ】


「ボス! ここは我々に!」


パニックに陥る展望フロアの雑踏を割り、どこからともなくスーツ姿の男たちが現れた。
いつの間に潜んでいたのか、彼らはディーノを円陣で囲むように守り、一斉に銃口を敵へ向ける。


「ロマーリオ……! すまない、🌸を頼む!」

「お嬢さん、こちらへ!」


驚きに目を見開く🌸を、ロマーリオが慣れた手つきで安全な柱の陰へと誘導する。
何が起きているのか理解が追いつかない。
けれど、目の前の光景はあまりに現実離れしていた。


「……ディーノ、さん?」


彼女の視線の先で、ディーノが腰の鞭を解き放った。
空気を切り裂く鋭い音。
いつもの「へなちょこ」な姿はどこにもない。
襲いかかる大男たちを、彼は冷徹なまでに正確な一撃で次々となぎ倒していく。


(……強い。あんなの、私の知ってるディーノさんじゃないみたい)


跳ね馬のように躍動し、圧倒的な武力で敵を制圧していくその背中は、恐ろしいほどに気高い。
部下たちが周囲を固める中、ディーノが敵のリーダー格を追い詰め、勝利を確信したその時だった。



「っ……! やめて、放して!!」



鋭い悲鳴が、硝煙の漂うフロアに響き渡った。



「🌸!?」



ディーノが弾かれたように振り返る。
そこには背後から🌸を羽交締めにし、爆発で無残に砕け散った窓の縁へと彼女を追い詰めた敵がいた。
展望台の高さから吹き込む猛烈な寒風が、彼女の髪を激しく乱す。
一歩後ろは、夜の闇が広がる地上数百メートルの奈落だ。



「……っ、ディーノさん……!」


首筋に押し当てられたナイフの冷たさと、背後に感じる虚無のような高さに、🌸は恐怖で全身を凍りつかせた。



「女を道連れにダイブしてもいいんだぜ? 大人しく武器を捨てな!」


「……てめぇ……」


ディーノの喉から低い唸り声が漏れた。
先ほどまでの圧倒的な強さは影を潜め、その黄金色の瞳には、今にも落ちそうな🌸への焦燥と、敵に対する苛烈な殺意が混濁している。


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