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*夢物語* 【夢小説短編集】

第8章 一日遅れのショコラと、プロポーズ【 REBORN ディーノ】


夜になり、二人はバレンタインイベントで賑わう並盛タワーへと足を運んだ。
展望フロアから見下ろす夜景は、宝石を散りばめたように煌びやかで、周囲には愛を囁き合うカップルたちが溢れている。

その熱気に背中を押されるように、🌸はバッグの中の小箱に指をかけた。




(……今。今、渡さなきゃ)


「ディーノさん。あの、私、今日のために——」



🌸が意を決して顔を上げた、その時だった。






——ドォォォォォォォォン!!




地を震わせるような轟音と共に、タワーの低層階で爆発が起きた。
激しい衝撃が展望台を襲い、ガラスが悲鳴を上げる。




「きゃああああっ!?」


「🌸、伏せろっ!!」



咄嗟にディーノが🌸を抱き寄せ、自らの身体で彼女を覆った。

直後、頭上を爆風が吹き抜け、館内はパニックに陥った悲鳴で満たされる。




「ディーノさん……っ、何、今の……」



「……ちっ、よりによってこんな時に」




顔を上げたディーノの瞳から、昼間の穏やかさが消えていた。
そこにあるのは、並外れた威圧感を放つ「跳ね馬」の眼光だ。




煙が立ち込めるフロアの向こう側から、無機質な足音が近づいてくる。

混乱する一般客を突き飛ばし、武装した男たちが姿を現した。




その腕には、見覚えのある紋章——ディーノと敵対するマフィア・ファミリーの刺青が刻まれていた。




「見つけたぞ、キャバッローネ。女とデートとは、随分と余裕じゃねぇか」




銃口が二人を狙う。
ディーノは🌸を背後に隠し、冷徹な殺気を孕んだ声で低く言った。




「……せっかくのデートを台無しにした罪は、高くつくぞ」




そこにはもう、ドジな年上の男性の面影はなかった。


愛する者を守るため、一人のマフィアのボスが牙を剥いた。





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