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*夢物語* 【夢小説短編集】

第8章 一日遅れのショコラと、プロポーズ【 REBORN ディーノ】


友人の言葉が、🌸の心の霧を鮮やかに晴らしていく。
自分はいつの間にか、あの金髪の、少し困ったように笑う彼にとっくに『恋』をしていたのだ。


「……私…頑張って、チョコ、作ってみる」

「その意気だよ! 頑張ってね、🌸」


友人たちに励まされながら、🌸は熱くなった頬を両手で押さえた。
借金の返済という名目ではない、本当の「好き」を届けるためのバレンタイン。


次のデートを想像するだけで、胸の鼓動がうるさいほどに高鳴っていた。





バレンタインを目前に控えたある日の夜。
いつもはディーノから日本に来る時に連絡があるのが常だったが、今回は珍しく🌸の方からメッセージを送っていた。


『バレンタインのあたり、もし日本に来る予定があるなら……少しだけ、会えませんか?』


イタリアでその画面を見たディーノは、椅子から転げ落ちそうになるほど驚いた。
その顔は喜びで崩れきっていて、すぐさまかけ直した電話越しに、ディーノの弾んだ声が響いた。


「🌸、連絡ありがとう!もちろん、その日は一日中空けるよ!何があっても君に会いに行く」

「えっ……!? そんな、一日中だなんて。あの、お仕事のついでで大丈夫ですよ? 無理してスケジュールを調整させちゃったら申し訳ないですし……」


電話の向こうで、🌸が恐縮しているのが伝わってくる。
だが、ディーノは迷いのないトーンで優しく、それでいて情熱的に言葉を返した。


「いいや、仕事のついでなんかじゃない。俺が、君に会いたいから行くんだ。……だから、遠慮しないで。君との時間は、俺にとってどんなビジネスよりも優先順位が高いんだよ」

「……っ……!」


スマホを握る🌸の手が、わずかに震えた。
真っ直ぐに自分を求めてくれる彼の言葉。
それはもう、恩人という枠を軽々と飛び越えていた。


「じゃあ……当日、楽しみに待ってる!」

「はい。……私も、楽しみにしてます。おやすみなさい、ディーノさん」


通話を切った瞬間、🌸はベッドに倒れ込み、真っ赤になった顔を枕に埋めた。
心臓の音がうるさくて、耳の奥まで熱い。



(「俺が会いたいから」なんて……そんなの、期待しちゃうじゃない……)



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