第7章 【名探偵コナン✖︎呪術廻戦】
「地下五階、副都心線ホーム。そこに特級呪霊たちが集まります。花御、漏瑚、そして真人。彼らの目的はあなたを殺すことじゃない。……一分間、あなたの足を止めること。獄門疆の発動条件を満たすためだけに、彼らは大勢の一般人を盾にします」
「一分間……。僕の脳内時間の一分か」
五条が低く呟く隣で、家入が眉を寄せた。
「……それで、あんたが言ってた『傑』が出るわけだ」
「はい。封印の直前、目の前に夏油さんが現れます。それを見た瞬間に、あなたの脳内に流れる過去——。それが発動条件の『一分』を満たしてしまう」
🌸は、そこから続く地獄を必死に説明した。
七海の最期、釘崎の負傷、宿儺による大虐殺……。そして、この米花町さえも無事では済まないかもしれない混沌の未来を。
「……お願いです。封印されないでください。あなたがいないと、本当に誰も救われないんです」
🌸の懇願に、店内は重苦しい沈黙に包まれた。
やがて、五条がフッと口角を上げた。
「……なるほどね。最高のネタバレだ。これだけ分かってて、まだ僕が封印されると思う?」
「……え?」
「硝子、聞いた? 僕、あっちの偽物をぶん殴って、そのまま渋谷で特級のバーゲンセールを終わらせることにしたよ」
「……ま、情報がこれだけあれば、あとの策はこっちで練れる。……ありがとね、お姉さん。あんた、命拾いしたかもよ。いろんな意味で」
家入が少しだけ柔らかい表情を見せた。
🌸は脱力して背もたれに体を預ける。
(……変えられた。未来が、少しだけ動いた……?)
だが、五条はいたずらっぽく笑って私を指差した。
「でもさ、これだけ詳しいと気になるんだよねぇ。君、本当に何者? ……もしかして、異世界から来たとか、そういうオチ?」
「……っ!」
最強の直感に、私は今日一番の冷や汗を流すことになった。
「異世界? そ、そんなわけないじゃないですか。ただの、ちょっと勘が良いだけの一般市民ですって!」
🌸は引きつった笑顔を浮かべ、必死に手を振った。
背中には嫌な汗がじっとりと滲んでいる。
最強の直感、恐るべし。
五条は目隠しの奥でニヤリと笑うと、追求するのをやめるように肩をすくめた。