第7章 【名探偵コナン✖︎呪術廻戦】
(……うそでしょ。……待って、ジャンルが違う。ジャンルが違いすぎる!)
「お、ここが噂の喫茶店? 意外と普通じゃん」
その男、五条悟は、軽い足取りで店の中を見渡した。
安室とコナンの視線が、一瞬でその不審者(にしか見えない最強)に釘付けになる。
「いらっしゃいませ…………」
安室がプロの笑顔を作りながらも、警戒心を目に宿して声をかける。
だが、🌸の衝撃はそんなレベルではなかった。
(呪術廻戦の五条悟!?……ここ、呪霊も出る世界だったの!?)
死神がいるだけで精一杯なのに、呪いまで蔓延っているとしたら、この町の生存率は今、コンマ数%まで叩き落とされたに違いない。
「……お姉さん? 顔色が真っ白だけど、大丈夫?」
横でコナンが不思議そうに私🌸の顔を覗き込んでいるが、ガタガタと震える手をぎゅっと握りしめるだけで彼女は精一杯だった。
「む、無理……。米花町だけでも無理なのに……呪霊まで来たら、もう一般市民(モブ)は塵すら残らないじゃない……っ」
「……呪霊??……ねえ、お姉さん、それどういう意味——」
コナンの鋭い追求が飛んでくるが、🌸はそれどころではなかった。
「……お姉さん、さっきからガタガタ震えてるけど。あの人がそんなに怖いの?」
コナンが震える🌸の顔を覗き込む。
怖い……怖いなんてレベルじゃない。
死神とトリプルフェイスに挟まれているだけでも寿命が縮むのに、数メートル先に「現代最強」が鎮座しているのだ。
五条は少し離れたカウンターに近い席に腰を下ろすと、メニューも見ずに軽やかに注文した。
「あ、お兄さん。半熟ケーキとコーヒー。コーヒーは砂糖たっぷりでね!」
「……かしこまりました。少々お待ちください」
安室は営業スマイルを崩さないが、その目は鋭く五条を観察している。
全身黒ずくめで異様な目隠しの男。
安室の脳内にある「組織」のリストと照らし合わせているに違いない。
(違うの、安室さん……。彼はジンよりよっぽど質が悪い、物理法則を無視するタイプの人なの……!)
🌸は声にならない悲鳴を心の中で上げながら、ソファの端にめり込むと、隣にいたコナンが、するりと席を立った。