第6章 【ハイキュー!!✖︎名探偵コナン】
そんな冷戦状態のままゲートに差し掛かると、前方から見覚えのある一行が歩いてきた。
昼間、人質騒動の時にいた少年探偵団と蘭たちだ。
その中心にいる、眼鏡をかけた江戸川コナンと、灰原と目が合う。
🌸は足を止め、二人に向かってにっこりと、最高に感謝を込めた笑顔を送った。
声には出さず心の中で深く頭を下げる。
(ありがとう、コナン君。君のおかげで、この二人は今、こうして生きて隣でスネていられるんだよ)
「……🌸? 何、あの子たちに笑いかけてんの」
「ほら、行くぞ。……ったく、お前は隙を見せるとすぐ誰かに愛想振りまくんだから」
黒尾と研磨に急かされるようにして、🌸は賑やかにゲートをくぐり、夜の街へと消えていった。
残されたコナンは、遠ざかる三人の背中を怪訝そうに見つめていた。
「……なあ、灰原。あの人……確か、昼間にひったくりを合気道で瞬殺したっていう高校生だよな? なんで俺を見てあんなに笑ったんだ?」
「さあ?……でも彼女、あのリストバンドの爆弾のことも知っていたみたい。決して園外には出ないって、佐藤刑事に約束してたわ。まるで……これから何が起きるか、最初からすべて知っていたみたいに」
「……は!? それ、マジかよ」
コナンの顔が驚愕に染まる。
「……ただの高校生じゃないのか……」
コナンは眼鏡の縁に指をかけ、鋭い視線で闇に消えた三人の足跡を辿るように見つめた。
「あの余裕……どこかの組織の人間か、それとも……。灰原、あいつらの学校、調べてみるか」
「やめときなさい。悪い人には見えなかったわよ。……ただ、あの二人への執着心だけは、本物みたいだったけどね」
そんな探偵たちの疑念など露知らず。
🌸は、「明日、アップルパイとか奢るから! 二人とも、機嫌直して!」と、両隣の「推し」に必死に貢ぎ物を提案しながら、幸せな疲れと共に帰路についていた。