第6章 【ハイキュー!!✖︎名探偵コナン】
「……っ、うわあああ! かっこよすぎる……!! 神……!!」
興奮のあまりスマホを握りしめて悶える🌸に、ゴンドラ内の温度は一気に氷点下まで下がっていた。
「……おい。今、俺たちの目の前で『カッコいい』つったか? あんな、白いヒラヒラした変質者に」
黒尾の声が、低く地を這うような響きに変わる。
「……最悪。……俺たちが隣にいるのに、あんなキザな泥棒に夢中になるとか、信じられない。……キッド、嫌い」
研磨も、いつになく露骨に嫌そうな顔をして、🌸の服の裾をギュッと握りしめてきた。
「だって、見てよ今の! 爆発をバックに去るなんて、伝説のヒーローじゃん! もう、一生の宝物だよ、今の動画!!」
「……あーそーですか。悪かったな、爆発もバックに背負えねぇし、空も飛べねぇ普通の幼馴染で!」
黒尾がムスッと窓の外へ顔を背け、あからさまにスネ始める。
「……明日から、練習メニュー増やす。……あんな泥棒より、俺の方が動けるって、🌸に分からせる」
研磨の瞳には、ゲームのボス戦の時よりも鋭い執念の炎が宿っていた。
「え、二人とも!? 違うの、それはそれ、これはこれっていうか……! 二人も十分カッコいいから!!」
必死にフォローを入れる私🌸だったが、二人の「嫉妬の炎」は、先ほどの爆発よりも激しく燃え上がっているようだった。
観覧車が地上に到着し、扉が開いても、二人の空気は冷え切ったままだった。
「……あーあ、凄かったなぁ、KID様はよ!俺らみたいな地面這ってる奴らとは格好良さの次元が違いますもんねぇ?」
「…………🌸は、ああいうキザなのが好きなんだね」
「あ、あはは……。もう、二人とも本気で怒らないでよ! ただのアトラクションの演出みたいなものだってば!」
必死にフォローしながらゲートへ向かうものの、黒尾はフンと鼻を鳴らしてそっぽを向き、研磨は無言で🌸の服の袖をいつもより強く握りしめて離さない。
(あぁ……キッド様のせいで、私の推し二人がヘソを曲げちゃった。神様、これはこれで贅沢な悩みですけど、今は帰路が重い……!)