第6章 【ハイキュー!!✖︎名探偵コナン】
「だ、ダメ!! 帰るのだけは絶対ダメ!! 今日は、閉園時間まで……ううん、夜まで絶対にここにいるの! いい!?」
あまりの剣幕に、二人は呆気に取られたように瞬きを繰り返した。
「……お、おう。そんなに楽しみにしててくれたのか? だったら、まずはあそこの目玉アトラクション、『スーパースネーク』にでも乗るか。海の上までコースが突き出してる絶叫マシン、最高だろ?」
黒尾が指差したのは、海沿いにそびえ立つ巨大なレール。
あそこは、物語の終盤で爆弾が解除されるかどうかの瀬戸際になる、一番危険な場所だ。
「……俺、絶対無理。あんなの乗ったら死ぬ……」
研磨が露骨に嫌な顔をして、🌸の後ろに隠れるようにして後ずさる。
「おい研磨、男を見せろよ! 🌸もあーいうの好きだろ?」
黒尾が期待に満ちた目で🌸を見てくる。
普段なら「乗ろう!」と即答していただろうけど、今日だけは違う。
「……クロ。ごめん、今日は……絶叫マシンって気分じゃないかも」
「えっ!? お前が? 昨日の夜まであんなに楽しみにしてたのに?」
「そう、なんだけど! なんか……今日は、もっとのんびりしたのがいいな。ほら、あっちのメリーゴーランドとか、観覧車とか!」
「……🌸、珍しく気が合う。俺も、そっちがいい」
研磨が🌸の服の裾をぎゅっと掴んで、全力で同意してくると、黒尾は「マジかよ……」と肩を落とした。
「黒尾さんが女の子にアトラクション選びで拒否られてるっす……」
「……いや、あれは黒尾が空気を読めてないだけだろ。🌸さん、なんか必死だしな」
遠くの植え込みから見守っているであろうバレー部員たちのひそひそ声が聞こえてくるけど、今はそれどころじゃない。
とにかく、この二人を安全な場所に留めておかないと。
「クロ、お願い。今日は私のわがまま聞いてくれる?」
🌸が少し潤んだ目(恐怖で本当に涙目なだけ)で黒尾を見上げると、彼は一瞬絶句した後、顔を赤くしてガリガリと頭を掻いた。
「……あー、クソっ。分かったよ、分かった。今日は一日、お前らに付き合ってやるよ。……ただし、絶対に途中で帰るなんて言うなよ?」
「……うん、言わない! 絶対に夜までここにいようね!」