第6章 【ハイキュー!!✖︎名探偵コナン】
研磨は自分の手首に巻かれたフリーパスを無造作に眺めながら、小さく頷いた。
「……うん。俺も当日券でこれにアップグレードした。……高い勉強代になったけど、🌸が喜ぶなら、別にいい」
「研磨……ありがとう! 二人とも、今日は思いっきり楽しもうね!」
腕にしっかりとリストバンドを装着してもらい、三人は意気揚々とゲートをくぐる。
けれど、🌸の心の中には、ずっとさざ波のような違和感が消えなかった。
(ミラクルランド……VIP用のリストバンド……飲食店も無料……。なんか、ものすごく嫌な予感がする。どっかで聞いたことあるような……)
デジャヴに近い感覚に首を傾げながら、最初に乗るアトラクションを探して視線を巡らせた、その時だった。
噴水の向こう側。
そこには、とある「一行」が歩いていた。
(……え? うそ。あれって、少年探偵団!?……それに蘭ちゃん!?)
脳内に雷が落ちたような衝撃が走る。
ここは平和なハイキューの世界だけじゃなかった。
前世で何度も見た、あの死神……いや、名探偵が事件を解決する「名探偵コナン」の世界線も混ざっていたのだ。
そしてこのシチュエーション。VIPリストバンド、ミラクルランド。
(これ、コナン10周年記念映画の『探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)』じゃん!! 園内から出たら、このリストバンド……爆発するやつだ!!)
一気に血の気が引き、🌸の顔が真っ青に染まっていく。
「……🌸? 顔色悪いけど、急にどうした? もしかして、どっか痛むか?」
真っ先に異変に気づいた黒尾が、心配そうに顔を覗き込んできた。大きな手が、そっとおでこに添えられる。
「……顔、真っ白。……休憩する?」
研磨も不安げに🌸の手を握った。
冷たくなった指先に、研磨の眉が悲しげに下がる。
「だ、大丈夫……じゃないかも」