第3章 俺と雫の出会い
試合開始。
――最初に、少し手を抜いた。それを、すぐ後悔する。
(……はぇぇ!!)
身長は150あるかどうか。
なのに、その低さを活かして、一瞬で俺の横を抜いていく。
俺だってスピードには自信がある。
ドリブルも、切り返しも。
でも――
こいつは、その上をいってた。
5点マッチ。
結果は、5対4。
俺の負け。
悔しくて、思わず唇を噛んだ。
でも次の瞬間、笑いが込み上げてくる。
最近、張り合える相手なんていなかったからだ。
「ハハ……すげぇな、お前!」
自然と声が出た。
「俺、青峰大輝。名前、もう一回教えてくれ」
「茶郷 雫です。よろしくお願いします」
「敬語いらねーって!俺のことは大輝でいい。仲良くしよーぜ、雫」
「……うん!」
その笑顔を見た瞬間、胸が、どくっと鳴った。
あぁ、これ――
一目惚れってやつか。
認めたくねぇけど、もう気づいちまった。
それが、俺たちの始まりだった。