第9章 壊れていく心情
「ご苦労だったね、四人とも。今日は着替えて、帰っていいよ」
征くんの一言で、解散。
いつもなら残って練習するのに、今日は誰も残らなかった。
てつくんも、昨日吐いていたこともあって帰るらしい。
だから、三人で並んで歩く。
「……青峰くん。茶郷さん」
何度か呼ばれて、ようやく気づいた。
「あ……?」
「どうしたの、てつくん?」
「二人とも、ずっとぼーっとしてます」
「……別に」
「なんでもねぇよ」
私は、黙ったままだった。
「最近、調子いいみたいですね」
「ああ……まぁな」
言いかけて、大輝は言葉を切る。
「……いや、なんでもねぇ」
また、沈黙。
「そういえば……今のスタイルになってから、よく周りを見てるよね」
「ミスディレクションのため?」
「はい。人間観察です」
「あ?」
その瞬間。
「てーつくうぅぅん!!」
大きな声と同時に、
てつくんの体が前に倒れた。