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【呪術廻戦】死が分かつまで〈五条悟〉

第4章 過去の引力


直哉くんはのそりと立ち上がり、笑いながら悟さんを見る。


「悟くんもいい迷惑とちゃうの?
十六夜家の当主の1番上の子供――長女は、20歳になったその瞬間に呪殺される。
逃れる術は――六眼と無下限呪術を持った男の種を体内に取り入れていなければいけない。
―――悟くんしかおらんもんなぁ」


直哉くんはバカにしたように笑っている。
「ほんまかどうかもわからんのに」と。
少なくとも、十六夜家と五条家の人たちはみんな信じてる。

死ぬのは本当なんだから…ただ、六眼と無下限呪術を持った男なんて、なかなかいなかった。


「ほんで?
そん時に出来る子ぉは、父親の力を受け継ぎ、聡明になるんやったっけ?
はっ、アホくさ」


直哉くんの笑い声だけが部屋に響く。
それより、私は…悟さんに許されたい。
私が悟さんと話す時間を奪わないで。


「そんなの、どうでもいいんだよ。
僕は葉月を生かす。
それだけだから。
―――それで…禪院は五条家と十六夜家を敵に回したんだね。
まあ、葉月の為に誰にも言わないけどさ――"五条悟"は許さないよ」


好きな人の声なのに、地を這うような冷たさに身を震わせる。
それなのに、私の近くに来て、優しい顔で優しい声で話しかけてくれる悟さんが好きすぎてどうしようもなくて、酷く自分に腹を立てていた。

髪を撫で頬を拭い、着ていた黒い上着を肩に掛けてくれる。
あったかくて、好きな匂いに包まれた。


「帰ろうか、葉月」


抱え上げられて、悟さんの上着をぎゅっと握った。


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