第2章 痛みの始まり
下半身の違和感に目を冷ますと、目隠しをした男が私の股で、私の性器に触れていた。
髪や背格好は婚約者だった。
見えているのだろうか…。
膣口付近を撫でられている。
「ごめんねぇ、処女だと思わなくてさ…
起きたら布団に血ぃついてるの気付いて、さ」
軟膏を使用人に持って来させ、塗っていたようだ。
優しい…のだろうか。
私の身体の横に手をつき、頭の上のティッシュを取って、指に残った軟膏を拭いている。
拭いた指ではなく、親指で私の唇に触れる。
「痛み、ちょっとは楽になると思うよ?
……唇も切れてるね。
我慢しなければよかったのに…」
うるさいって怒ってたくせに?
しかも、目隠しをしていて、そんなはっきりと見えてるの?
六眼の力?
というか…婚約者がいるのに処女だと思わなかった理由は?
そんなの、聞かなくてもわかってるか。
大人たちがこの歳になるまで会わせなかったんだし。
ふいっと顔を逸らし、空を見つめた。
それでも婚約者は私の唇にリップクリームを塗り、浴衣を直して、部屋を出ていった。