第3章 蒼の侵食
電車の揺れに合わせて、背中に何か当たっていた。
それはだんだん位置を下げていく。
腰…最後にはお尻まで辿り着いた。
人が多いと、こういうのも普通にあるんだ。
呑気に思っていたが、頭の中は"どうしよう""怖い"が渦巻いていた。
スクールバッグを握った手が震えている。
本当に誰も助けてくれないんだ。
きっと、気付いてる人もいる。
「ッ…ゃ、は……」
声を出そうとしても出なくて、唇が震える。
婚約者と初めてする時はこんなに怖くなかったのに…。
誰かわかっていたからだろうか。
何をするかわかっていたからだろうか。
スカートを撫でる手が紐を見つけ解く。
婚約者のせいだ。
紐パンなんか履かせるから…。
泣き出しそうなのを必死に我慢して、最寄りまで耐えていた。