第2章 痛みの始まり
ぬるぬると滑る指で息が荒くなり、鼻から抜ける声が増える。
でも必死に自分の手を噛んで我慢した。
ワンピースの薄い生地だけだど、塞ぎ切れない。
「いいよ。声出して」
優しい声…。
こんな変な声を聞かせるなんて、恥ずかしすぎる。
どうして男の人は声を我慢するくせに、女は出さなきゃいけないの。
気持ちよくて腰が震える。
大きな波が溢れ出したいと、身体の奥から訴えてくる。
熱い…漏れそうになる声を必死に抑えた。
「手、痛くないの?」
私が手を噛んでいることに気付いているようだ。
肩に手をついて噛んでいるから、見えないはずなのに…。
指がどんどん速く、激しくなっていく。
私に息をする暇など与えないように、波を引き寄せていった。
「ンッ…ふっ……ッ…ふっ、ンンッ――!」
「結局、噛んだままイっちゃったの?
喘ぎ声聞きたかったのに」
この人は声なんてどうでも良さそうだったのに。
ただ、自分の欲を発散出来ればいいんだと思っていた。
ちゃんと、気持ちよくしてくれることもあるんだ…。
身体の奥から熱が弾けて、甘い痺れが全身を駆け巡る。
腰が痙攣して、大きく息をしていた。