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【呪術廻戦】風邪を引いたとある1日【短編集】

第1章 五条 悟の場合…※R18



「茉奈の任務レベルなら社会見学にバッチリじゃん、って!」

「ふっざけん…ぶべっ」

枕もとのティッシュ箱を掴んで、ヘラヘラと笑う悟に投げつけるべく振りかぶったはいいが、踏ん張る力が足りずヘタリと上半身がベッドから落ち顔面を床にぶつけた。
クラクラする頭に更に血が上っていく感覚に意識が飛びかけたが、間一髪のところで悟がベッドに寝かし直してくれた。

「ハイハイ、そろそろ昼休憩が終わるからさっさとお薬飲んでくださ~い」

「……後で、飲みます…」

「自分で飲めないなら僕が飲ませてあげようか?」

先程頭に上っていた血が引いていくのを待ってから飲む、そういうつもりで言った言葉だったが耳元で囁かれた言葉にぼうっとしていた意識がバチリと電撃を受けたように一気に覚醒した。それと同時に、今度は顔に血が集まってくる感覚を感じた。

「結、構、です!さっさと生徒たちの所に戻ってください!」

「ハイハイ」

悟は薬と飲み物を茉奈に渡すと頭をポンポンと軽く叩いて部屋を出て行った。
ガチャン、と玄関の鍵が締まる音を聞いたははたと気付いた。

「…お礼言うの忘れてた…」


ヴヴッ…ヴヴッ…

「ん…んん~??」

スマホのバイブ音に唸りながら目覚めると、部屋の中はすっかり暗くなっておりスマホの画面の光が眩しく感じて茉奈は目を細める。どれほど寝たのだろうか。体のだるさが少し回復している様子からすると寝る前に飲んだ風邪薬が聞いたようだ。

「20時…そりゃ薬も効くか」

身体を起こすと、解熱効果で汗をかいた体が気持ち悪く感じて思わず顔を顰めた。
ベッドから下りた茉奈は真っ先にバスルームに向かう。
湯はりのボタンを押し、湯舟に少しずつ湯が溜まっていくのを確認した茉奈は再びベッドに戻り、汗を吸ったであろうシーツを剥がし洗濯機へと放り込んだ。

動けるときに動く。多少の怪我や不調くらいでは弱音など吐かない、任務中にそんな弱音を吐いても意味などないからだ。
完全回復とは言えずとも薬が効いている今のうちに出来ることはしておかないと。
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