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【チェンソーマン】凍てついた幼心〈早川アキ〉

第8章 白銀の世界に


数日経ち、私はアキと共にマキマさんに呼ばれた。
どうして民間人の私が…。
姫野さんの言葉を思い出していた。
姫野さんはマキマさんを好んではいなかった。
ただ、アキがマキマさんを好きだからという理由だけなのだろうか。

喫茶店で待ち合わせをしていた。
アキと一緒に店内に入ると、既にマキマさんはいて、手招きをされる。

あの人があの、"マキマさん"。
とても綺麗な人だ。
赤に近いチェリーピンクの髪を三つ編みにして、後ろで束ねていた。

少し話をして、私とは違う大人な雰囲気に…負けたくないと思った。
この人はアキの艶やかな姿を知らないだろう。
日に日にアキへの独占欲は増していく。


「これは命令です。
早川アキから離れなさい」


穏やかに話していたマキマさんの雰囲気が変わり、その瞳に吸い込まれそう。
きっと、私が傍にいては、公安の機密が漏れるとでも思っているのだろう。
私は何も知らない。
聞かないし、教えられてもいない。

この人にわかるのだろうか。
好きな人が知らない場所にいるのも、いつ帰ってくるかもわからない不安も、怪我をして帰ってきた恐怖も…。
聞くことが出来ない私の辛さは、どうせわからない。

頭の中が染められていく感覚に抗い、声を張り上げた。


「嫌です!」


一気に思考がクリアになる。
目の前のマキマさんは驚いたような顔をして、私を見つめていた。


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