第6章 壊れないもの
餃子を焼き終わり、焼き鳥は温めて、サラダ等を軽く作った。
寿司も届いて、テーブルが華やかになる。
4人で囲い、食べ始めるデンジくんやパワーちゃんの勢いに圧された。
アキはコップにジュースを注いでいる。
「結那は?飲む?」
ゆらゆらと揺れる、銀の缶。
1本だけ…と受け取った。
正直、これに私が混ざるのは気が引ける。
私は何もしていないのだから。
それでも、みんなで囲う食卓は温かくて…混ざりたかった。
誰も何も言わない。
私がここにいるのが当たり前だと思っている。
「みんな、大好き…」
「みんな?
"アキ"じゃなくて?」
心の声が漏れて、アキに聞かれる。
そして、訂正を要求してきた。
アキだけに言ったら、意味が変わってしまう。
アキも、同じ言葉を返せないくせに、どうしてそんなことを言うの?
頭を振って、ネガティブなことを振り払う。
「"みんな"には、アキも含まれてるよ?」
不満気な顔をしながら、ビールを飲んでいた。
自分がどんな顔をしているか、わかっているのだろうか。
期待をさせないで欲しい。
その心は――手に入ることはない、私の宝物。