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【チェンソーマン】凍てついた幼心〈早川アキ〉

第6章 壊れないもの


餃子のタネを作り終わり、テーブルに運んで、デンジくんやパワーちゃんにも手伝ってもらう。
アキも来て、みんなで包み始める。


「野菜は嫌いじゃ!ぽ……」

「ポイはダメだよ〜
餃子だったら、パワーちゃんも食べられると思うなぁ」


タネの中に突っ込もうとしたパワーちゃんの手を掴んだ。
ゆっくりと戻っていく手を見て離す。


「……結那、マキマみたいじゃ」

「え?」


いきなりパワーちゃんにそんなことを言われて、固まってしまう。
マキマさんとの電話を思い出した。
私はあんな大人じゃない。
アキに好きだって言われてない。

動揺を誤魔化しながら餃子を包んだ。


「結那〜、破れた…」


デンジくんが悲しそうに声をかけてきたので、「大丈夫だよ」と笑ってあげる。
皮が破れてしまっても、味は変わらない。


「二人の扱い、慣れてるな」

「そうかな?
仲良くなれてるといいな…」

「……俺の方が、結那と仲良い」


空気に透けたアキの言葉が嬉しかった。

距離を詰めてきたアキの肩が触れる。
名前を呼ばれて振り向くと、唇が重なった。
すぐに顔を逸らし、俯きながらタネを包む。

でも回りは静かで…顔を上げると、デンジくんとパワーちゃんはすごく静かだった。
真剣に餃子を作っている。
見られてない?

胸を撫で下ろして、作業を続ける。
アキが隣で笑っているのには気付いていた。

包み終わった餃子に笑みが零れた。


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