第11章 本物の愛のカタチ※if
「おぎゃあぁ、おぎゃああ…!」
汗だくで涙を流しぐちゃぐちゃにした顔のまま、耳を劈く愛しい泣き声に笑みが零れる。
看護師さんに顔を拭いてもらい、私のところに来た小さな命を優しく抱き締めた。
やっと会えたね…アキと私の子…。
産まれた頃には日付けが変わっており、その日は赤ちゃんは新生児室に行った。
顔は…まだどちらに似てるとかはあまりよくわからなくて、目元はアキに似ている気がした。
1日、授乳等の為に新生児室に通い、次の日には私の病室で一緒に過ごすことに。
「お名前はもう決めてるんですか?」
看護師さんに聞かれて、少し戸惑った。
「えっと…まだあ…パパと相談出来てなくて…」
アキはその日を生きるのに精一杯で、未来の話をすることがあまり出来なかった。
名前を決めるのも、どうせ守れないからと避けていた。
でも今は…アキ、会いたいな。
赤ちゃんを抱いたまま、アキのことを思い浮かべた。
それだけで、私の胸は少し音を立てる。