第11章 本物の愛のカタチ※if
数日経ち、お昼ご飯でも食べようと立ち上がると…液体が溢れ出る。
どうしたらいいかわからなくなって、パニックになってしまった。
電話しなきゃ…出来るだけ急いで電話があるところに向かう。
でもお腹が痛くなり、動けなくなってしまった。
デンジくんもパワーちゃんもいない。
どうしよう…。
「はッ……ふっ…アキぃ……」
どうしようもなく不安になって、アキの名前を呼んでしまう。
今アキはどこにいるかもわからないのに。
少しだけ開けていたベランダの窓が、ガラッと音を立てた。
すぐにそちらに目線を送ると…涙が溢れ出した。
「結那?呼ばれた気がして……結那!」
蹲った私にすぐに駆け寄ってくれる、好きな人。
すぐ近くに破水した水があっても、気にせずに肩を抱いてくれる。
「アキ…っ……電話…お願い……」
アキは少し部屋を見渡して、電話を見つけるとすぐにそちらに行き、近くにある番号が書かれた紙を持った。
そしてそのまま電話の近くに置いてダイヤルを回し、かけてくれる。
ごめんね、誰にも知られたくないんでしょ?
アキが生きてること…。
電話が終わったのか、私のところに戻ってきたアキは、膝をついて背中を摩ってくれる。
少しずつ痛みが治まっていった。
混乱していた頭も落ち着いていく。
「救急車呼んだから…病院にも連絡した。
ごめん、一人で大丈夫か?
救急車が来るまでいるから…」
「ん、ありがとう。アキ」
アキの胸に身体を預け、救急車が来るまでの数分間、ただジッと触れ合っていた。