• テキストサイズ

【チェンソーマン】凍てついた幼心〈早川アキ〉

第10章 未完のラブレター


"壊れないもの"が欲しいって言ったらすぐ、結那はくれたな。
チェーンについたリング。

リングの内側に掘られていた刻印は――"dear A"だった。
特に触れることはしなかった。
なんて答えたらいいかわからなかったから。

でも、嬉しかったよ。
泣きそうなほどに。

俺がマキマさんを好きになっていなければ答えられたのかな。

マキマさんが好きで…結那は俺の、大切な帰る場所。
自分の心の中がわからなくなる。
でも、身体だけは正直で…結那を何度も抱いていた。

結那、辛かった?
俺、結那のこと、苦しめてた?
本当にごめん。
でも止められないんだ。
身体が…本能が結那を求めている感じがする。

結那の腹の中に俺の子がいるってわかった時、"どうしよう"って思った。
嬉しかったけど、同時に…結那も子供も守れないのに、無責任なことをしたと思っている。

子供は――どんな顔をしてるかな。
結那に似たら、可愛くて仕方ないんだろうけど…俺に似たら、仏頂面で思っていることを言葉にするのは下手かもしれない。
そうなったら…結那、頼むよ。

結那は一度も好きと言ってくれなかったけど、言われたら俺…結那の未来を奪ってた。
俺に縛り付けて、きっと…ひとりで生きていくことになってたと思う。

言わないでいてくれて、ありがとう。
でも本当は……言われたかった。

あの日に――戻りたい。

銃の悪魔を倒すことしか願えなかった俺は今、デンジやパワー…結那が幸せであることを願うよ。

お前らと過ごした日常が、俺の宝物。


/ 121ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp