第11章 本物の愛のカタチ※if
サンを抱いたアキを見つめる。
優しい顔をしていて、こっちまで同じ顔になってしまう。
両手で子供を抱くことが出来ないアキ。
神様はアキの命を見捨てなかった。
それだけですごく嬉しいはずなのに、欲張りなもので、左腕も返して欲しいと願ってしまう。
「アキ…どうして気付いたの?
私が呼んだって……」
「ん?……あぁ…
なんとなくそんな感じがしただけだ。
ずっと近くにいたしな」
近くにいてくれたんだ…。
アキの肩に頭を預けて、月の光が入り込む窓を見つめる。
「……やっぱ、足りないな。
片腕だけで足りると思ってたけど、結那とサンを一緒に抱けない」
「私は、アキに抱きつくから大丈夫だよ」
見つめ合って近付いていく。
唇が触れて、何度も啄むように口付けた。
あと数日…そしたら、アキとずっと一緒にいれる。
私がずっと願ってたこと。
アキが、叶えてくれる。
「結那、抱き締めて」
「ん、アキ」
サンごとアキを抱き締めて、二人の温度を感じる。
幸せはすぐそこにある。