第10章 未完のラブレター
それからは毎年会ってたけど、あの夜のような熱に浮かされることはなかった。
「俺が来るから、来るな」
と言ったことを後悔していた。
結那に会いたくて、触れたくて…でも、一年に一度だけ会う関係だと、気恥ずかしくて、触れられなかった。
そして、結那から会いに来てくれた日、俺は止められなかった。
結那が俺を求めて会いに来てくれたと思った。
キスをして触れて…デンジが来なかったらやばかったな。
不貞腐れていたけど、助かったとも思っていた。
もうこの身体は止められないと悟ったから。
それからはもう、ずっとずっと…幸せだったよ。
結那が俺の傍にいてくれたから…結那が俺の帰る場所として、そこにいてくれたから。
結那が触れられる距離にいて、俺を拒まずに受け入れてくれて、心が震えた。
心はマキマさんに支配されていたのに、結那といる時間は…結那を抱いていた時間は、何もかも忘れて、ただの男になれた気分だった。
マキマさんを好きな俺を受け入れてくれて、ありがとう。