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【チェンソーマン】凍てついた幼心〈早川アキ〉

第10章 未完のラブレター


デビルハンターになって1年目の年、あの日は今も忘れられない。
いや…結那との日々は、1秒ですら忘れたことはない。

初めて結那を抱いた日。
あの頃は俺はもう、マキマさんを好きだった。
それでも、結那に会った日だけは、マキマさんを忘れられた。

正直俺は、どうしてマキマさんを好きになったのか、どうして今も好きなのかわからないんだ。
なんで好きなんだろうな。
でも、心から離れてくれない。

結那に会えば、身体が勝手に結那を求めた。
好きな人は他にいたはずなのに…。

結那に触れる手は震えていた。
それでも嬉しかった。


「アキ…」


と、女の顔で、女の声で俺を呼ぶ結那に、離したくないと思った。

結那に触れる度に熱くなって、このまま何もかも捨てて、結那といたいと思った。
俺の帰る場所。

この時、結那も初めてだったことに気付いて、すげぇ嬉しかったのと、申し訳ない気持ちが渦巻いていたのを覚えてる。
初めてを俺にくれたこと、後悔していて欲しくない。

結那の声も、結那の温度も、結那の表情も全て覚えてる。

次の日の朝、結那が言った言葉は――絶対に壊れることのない、帰る場所だと刻み込まれたようだった。


「また来年……
会いに行っちゃダメ…?」


求めていたのは俺だけじゃないとわかった。
初めて俺に見せた、結那の気持ちだった。

この時の俺の身体は、結那だけを求めていた。


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