第10章 未完のラブレター
高校に入っても、結那に会える日をいつも待ち侘びていた。
周りの女が化粧やアクセサリーをつけて着飾っていく中、一年に一度だけ会えるお前は、いつもありのままの姿を見せてくれた。
一番、綺麗だった。
この時は本当に、触れたくて触れたくて、仕方なかった。
でも触れたら壊してしまいそうで、泣かせてしまいそうで…怖かった。
「アキ、かっこよくなったね」
結那の笑顔に心臓が痛かった。
"結那、綺麗になったな"って、返せなかった。
会う日を待ち侘びにして、会えば…上手く話せなくて、触れたくて…理性を保つのに必死だった。
"好きな男は出来たのか、彼氏はいるのか"、ずっと聞きたかったけど、頷く結那を見たくなかったから、聞かなかった。
この時はいつも、去っていくお前の背中に――手を伸ばしていた。
でも、触れられなかった。
この時も俺は、結那を愛していた。