第10章 未完のラブレター
あれから俺は結那に一年に一度しか会えなくなった。
あの日が――絶望から、希望の日になった。
結那に会える、好きな女に会える…そう思っていた。
墓参りをして、手を合わせる度に、"結那と結婚する"って宣言してたよ。
でも、言葉には出来なかった。
ちょうど思春期で、結那と上手く話せなかったな。
「アキ、久しぶりだね」
と笑顔を見せるお前は、会う度に女になっていった。
可愛かった子が、綺麗な女になっていく。
一年に一度しか会えない俺と、毎日会える同級生。
ずっと羨ましくて…妬んでいた。
笑顔の結那に俺はいつも、ぶっきらぼうに答えるんだ。
「そうだな」
って。
去っていく背中にいつも――
「好きだ」
と言葉を零していた。
この時も俺は、結那を好きだった。