Feline Journey( ONE PIECE )
第1章 🐾
港の沖合に、小さな帆船がゆっくりと近づいていた。
羊の頭を模した船首像が、夕陽に赤く染まりながら波を切る。
帆に描かれた大きな麦わらのマークが、風に揺れて鮮やかに浮かび上がる。
ゴーイング・メリー号の甲板では、いつものように賑やかな声が飛び交っていた。
「なぁ!!あそこに見える島には、ウメェもんがありそうな気がする!」
麦わら帽子の青年――ルフィが、船首像に跨がって大声で叫ぶ。
帽子が風に煽られて危うく飛ばされそうになるのを、片手で押さえる彼の瞳は純粋に輝き、腹の虫が鳴る音が周囲にまで聞こえそうな勢いだ。
「ったく、どこからそれを感じ取ってるんだよ。」
甲板の隅で寝転んでいるゾロがぼやく。
口元は緩んでいるが、目は鋭く周囲を警戒している。
「へへへ、島に着いたらまず肉だな!でっかいステーキ! あと酒も!」
ルフィの言葉に、ウソップが慌てて割り込む。
「ちょっと待て待て待て!あの島は『ネコガミ様』の街だって噂だぞ!海賊が次々に仕留められる、謎の守り神がいるって……俺たちもヤバいんじゃねェの!?」
ウソップの声がだんだん小さくなり、長い鼻が震える。
「ふん、そんなヤツにビビってんのか?」
サンジが煙草をくわえ、ニヤリと笑う。
「俺たちゃただの平和な冒険者だろ? 危害加えなきゃ問題ねェよ。……まぁ、暴走しなけりゃの話だがな。」
最後の言葉に、ルフィが「なんだとー!」と飛びかかりかける。
ナミは地図を広げ、ため息をついた。
「あんだけの懸賞金かけられといて平和って……まあいいわ。とりあえず上陸したら情報収集よ。変なトラブルはごめんだからね。」
ルフィは大声で笑う。
「うおー!! 行くぞお前ら!!」
船はゆっくりと港へ滑り込むように近づいていった。
波が船体を優しく叩き、麦わらのマークが夕陽に輝いていた。