Feline Journey( ONE PIECE )
第1章 🐾
今日も開店だ。
店内の準備を終え、看板を「営業中」に変える。
客足が徐々に増え、いつもの賑わいが戻ってくる。
そして、言っていた通り。
開店してしばらくすると、扉が勢いよく開いた。
「おーい!今日もたくさん肉を頼む!」
ルフィの大きな声が店内に響く。
麦わら帽子を揺らし、イシシと笑いながら席に着く。
後ろからサンジ、ナミ、そして……
急激に、懐かしい匂いが漂った。
はグラスを磨く手を止め、驚いて目をやった。
緑髪の男。 刀を腰に差した、静かな雰囲気の男。
どこかで会ったことがある?
あの匂い。
胸がきゅっと苦しくなるような……。
そう考えていると、ルフィが大声で話す。
「ゾロ!ここの肉すんげぇ美味いぞ!」
……ゾロ?
ゾロって、あの?
海賊狩りの???
心臓が、どくんと鳴った。
確かに緑髪だ。 懐かしい匂いもした。
あの船を襲い、混乱を引き起こし、自分を救ってくれた男。
でも、海賊狩りの彼が、海賊だなんてありえない。
頭が混乱する。
海賊狩りの恩人。
なのに、今、目の前にいるのは麦わらの一味の一人。
ルフィの仲間。
動揺を抑えながら、は笑顔を貼り付ける。
「いらっしゃいませー!今日もお肉多めにしますね!」
トレイに料理を乗せ、テーブルへ運ぶ。
手がわずかに震える。
ルフィは肉にかぶりつき、サンジは煙草を吹かし、ナミはため息をつく。
ゾロは隅の席で静かに酒を飲んでいる。
視線が、一瞬だけ交錯した。
ゾロの目が、わずかに細まる。
はすぐに目を逸らす。
なんとか今日の営業を終えることができた。
最後の客が帰り、扉に鍵をかける。
店内の灯りを落とし、カウンターに座り込む。
「……ロロノア・ゾロ。」
小さな呟きが、暗闇に溶ける。
胸の奥で、懐かしさと、混乱が混ざり合う。
――どうしよう。
夜は、まだ長い。