Feline Journey( ONE PIECE )
第1章 🐾
ある日、ボスが船員に大声で知らせた。
「ついに悪魔の実を手に入れた。オレが能力者になる時がきた」
次の宴で、その実を食べるらしい。
誰かに「その日がいい」と予言されたとか。
は、暗い部屋の隅で膝を抱え、震える手で拳を握った。
せめてもの悪あがき。
悪魔の実をぐちゃぐちゃに潰して、食べられなくしてやる。
――いや。
自分が食べて、能力者になれば。
この船から、逃げ出せるかもしれない。
何の能力かもわからない。
でも、他に方法がない。
おそらく悪魔の実は、宝物庫にある。
物置部屋の、すぐ目の前の部屋。
見張りはいない。
鍵も、かかっていないはずだ。
ただ、入るところを見られたら終わりだ。
は深呼吸を一つ。
心臓の音が、耳の中で大きく響く。
でも、胸の奥で、何かが燃え始めていた。
――明日。
日が沈んだら、動く。
小さな少女の瞳に、初めての決意が宿った。
静かな部屋で、彼女はゆっくりと目を閉じた。
外では、波が船体を叩く音が、永遠に続くように響いていた。