Feline Journey( ONE PIECE )
第1章 🐾
今日も、親の帰りを待って、簡単な料理を作っていた。
鍋から立ち上る湯気と、野菜の甘い匂い。
静かな部屋に、自分の鼻歌だけが小さく響く。
突然、ドアが乱暴に開いた。
ガチャン、と音が響く。 親にしては荒っぽい。
不審に思って振り返ると、そこにいたのは見知らぬ男たち。
海賊を名乗る、凶悪な目をした集団。
酒と血と、汗のこもった匂いが、部屋に一気に広がった。
「ふーん」
男の一人がを見て、ニヤリと笑う。
「コイツは上玉ですぜ。売っても金になるし、船に置いてもいい」
家の中を漁られ、抵抗する間もなく腕を掴まれる。
叫ぼうとしても、喉が詰まって声が出ない。
ただ、見ることしかできなかった。
連れていかれたのは、海の上を進む船。
物置部屋のような狭い場所に押し込まれ、「今日からここがお前の部屋だ」と告げられる。
手足の縄は解かれたが、抵抗する気力も逃げる気力もなかった。
だって、もう海の上。 どこへ逃げればいいのか、分からなかった。
船のボスはを「売り物」にするか「自分の女」にするか、まだ決めかねている様子だった。
船員たちには、何度も「傷物にするな」と念を押していた。
捕らえられた日数は10日を超えてからは数えるのをやめた。
食事も飲み物も、最低限だけ。
島に上陸するたび、部屋から出られないよう拘束される。
海に出ればまた解かれる。
自分が今、どこにいるのかさえ、分からなかった。