第12章 鉄骨娘と元神様
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ひとつめの任務は、恵くんと虎杖くんのペア。
二人はものの三十分で呪霊を祓い、軽快なやり取りを交わしながら、廃ビルから姿を現した。
「お疲れサマンサー!!いやぁ、恵が付いてたとはいえ、こんなに早く終わるとは思わなかったよ」
よくできました、と褒めるように、五条さんが二人の頭をぽんぽんと撫でる。
その光景を、私は少し離れた場所から眩しく眺めていたのを覚えている。
そして場所を変え────次は、"私たち"の番。
「はい、それではレディースチーム! レディー……ゴー!!」
「おっ、レディースだけに!?」
「そっ! さすが悠仁、話がわかるねぇ!」
運動会の徒競走のような軽い掛け声と共に、パンッ、と乾いた手拍子が響く。
その音に弾かれるように、私の身体は無意識に、条件反射で一歩前へと踏み出していた。
「……行くわよ」
私と同じタイミングで反応した釘崎さんが、一歩先を歩きながら、背越しに私を鋭く一瞥する。
そして一言だけを言い残すと、彼女は迷いのない足取りで呪いの気配が渦巻く建物へと足を進め始めた。