第2章 わるいこ
「ごめん……血まみれだったから専門のとこにクリーニング出してる…」
クリーニングは良く分からないけれど、それは恐らく今、この場には無いということ。
「えっ……わ、私、あれが無いとちゃんと戦えないの……!!」
どうしよう、と服の裾を掴み、五条さんを見上げると、五条さんは私以上に傷ついた表情をしている。
「え……」
「ごめん……僕を振って……」
「いや…ぶつとかは、ちょっと……」
巫女装束がないのは痛いけれど、呪霊を放置してはおけない。早くいかなければ誰かが傷ついてしまう。
それだけは、避けなければいけない。
「あ、う……私、このままでもやれる、から。頑張るから、悲しまないで?」
「え…でも……」
「大丈夫、わたし、すっっごく強いんだよ!!だから……」
「、パジャマで祓うの……?」
「あっ」
刺された指を辿って自分の服を見下ろすと、着心地の良い寝巻き。
可愛いクマさん柄のそれは、外に着ていくものでは無いと私でもわかる。
「……あの、袖が長めのお洋服は、ありますか…?」
「あるある!あるよ〜!僕セレクトの超可愛いやつ!じゃーーん!」
そう言って五条さんが取り出したのは、あらゆる裾にフリルが着いたワンビース。
リボンもフリルもとても可愛い。けれど。
「着慣れてないし、流石にそれで呪霊と戦うのは、難しいかも、」
そう言うと五条さんは分かりやすく肩を落とし、別の服を探しに別の部屋へと向かった。