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アブシールの英雄

第9章 第九話


ユリウスはそっと距離を取ると、

「つれないことをお言いでないよ。レディに恥をかかすのがアンタの騎士道かい、フィフス」

とシンルーが拗ねたように言う。

ユリウスはしばし、何かを考えて沈黙していたが、薄く笑ったと思うとこう言った。

「では、お嬢さん。貴女はとても賢い女性のようだ。

だが、貴女の熱烈な愛の囁きに、私は鉄の心で応えよう。

私には、生涯仕えようと決めた姫君がすでにおります。その方を守り続けることが、私の鉄の騎士道です。

…賢い貴女にはこの想い、ご理解いただけるでしょう?」

そして、恭しく一礼した。

「ああフィフス!

貴方はなんて完璧なの!?まるでどこかの国の貴族のよう…!」


正解です、フィフス

と、一同心の中で突っ込んだ。

「あたい、諦めないから。覚悟して?」

シンルーはそう言って、いたずらっ子みたいに笑った。


こうしてシンルーが仲間になった!
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