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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第14章 甘い蜜とうたた寝


ソファに戻ると、自然な流れで五条の隣に腰を下ろす
2人用のソファなので距離は近い
あれ、近いぞ…座るところ間違えたかな?
紅海は、意識した瞬間、妙に落ち着かなくなる

五条は、画面を見たまま、何気なく言う
「なぁ、紅海」
『えっ!?な、なに?』
「こういうの、久しぶりだよね?」
高専時代は
誰かの部屋に集まって、夜更けまでゲームしたり、映画を見たり
意味のない話をして、笑ったりしていた

任務は命懸けで、誰かと過ごす時間には
常に「次がある保証」が無い…それは変わらない
でも、今は住む場所も違うし、それぞれの役割がある
それに大人になって、昔みたいに、はしゃぐ事もない
『…そうだね』
短く答える

それ以上言うと、1人が寂しくなって暗くなる気がしたから

画面の中では、海賊船が荒波を進んでいく
派手な音楽、海賊達の戦闘シーン
宝箱を探しに出る船長
タコの怪物…
映画が中盤に差し掛かった頃だった

五条は、瞼が重くなっていた…
ちょっとくらい寄りかかっても良いか…と
軽い気持ちで五条の肩が傾いて
次の瞬間
紅海の肩に重みが増した

……え?

至近距離に五条の顔
『…さ…悟?』
慌てて、そっと声をかける

寝たのかな?
横目でそっと様子を窺う
さっき、瞬きしたよね…?
『悟、起きてる?』
五条は映画と夢の境目にいる
肩から体温だけがじわりと伝わってくる

ど、どうしよう…

動けない…肩を貸している、というより
頭を預けられている?

前回の膝枕の時は悟が酔ってたからしょうがない…
でも、今回は違う
しかも、2人きりの部屋だ

起こしたら悪い気がする
こう言う時のベストな対応が解らない

私、今、変な対応してないかな…不安
呪霊と対峙する時より、よほど緊張していた

五条は、そのまま完全に力が抜けていく
腕がだらりと落ちて
紅海の太ももに軽く触れた
『っ!?』
一瞬で、全身が固まるし、心臓が煩くなる
触れた…触れてる…腕…どうしよう…
払いのける勇気もない…
動かしたら、起きちゃうかもしれない
起きてしまったら何て言えばいいのか、わからない

あー、どうしよう…映画、全然頭に入ってこないよ

画面では、派手な戦闘シーンが流れているのに
紅海の世界は、肩にある重みと
脚に触れる腕の感触で埋め尽くされていた
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