第22章 ブーケと夢の国
紅海は、ジャンプを開く
『今、この漫画にはまってて…見てみて?』
「それより、君、術式使えるん?」
ジャンプを手でちょいと払い、紅海を見る
『じゅつしき…えと、アレだよね?呪力の技?』
「知ってるんや?まぁ、女の子やしな、知っとっても使えへんやろ?」
紅海は、浅葱の修行を思い出した
『わかんない、おばあちゃんは、いつも基本が大事って言ってるから』
「ええねんええねん、どうせ、女の子は、そんなもんや」
少年の言葉を聞いて、紅海は口を尖らせる
「なんや?俺より強い言いたいんか?なんなら、今やんのか?」
少年は紅海の肩を手で押す
『わっ!』
「ははっ、弱」
ニヤリ
「泣かへんの?泣いてエエよ?」
紅海は、驚く
『泣かないよ…おばあちゃん心配するし』
「ふーん…」おもしろくない
『ポケモン…』
「は?」
『ポケモンやらせてあげないよ?』
「くっ!!」
――1時間後
『あー!ダメだって、もう少し弱らせてからボール使わなきゃ!』
「ええねん!ゲットでけへんでも、こんな雑魚!」
『ザコじゃないよぉ…ピッピだよぉ…』
「うだうだ言うなや、次、ゲットしたらええんやろ?」
『出現するかなぁ』
そこに、部屋の扉が開き、浅葱が入ってくる
「何だ、友達が出来たのか?」
『あ、おばあちゃん…』駆け寄る紅海
「なんや、もう帰るんか?」
『うん、今度来る時まで貸してあげようか?
わたし、それ一度クリアしてるし…おばあちゃん良い?』
「あんたが良いなら良いけど」
「…そこまで言うなら解った、次会う時、返したるわ」
『うん!じゃあ、またね?』
扉は閉まる
「名前、聞くん忘れたな…」
ゲームの主人公の名前『コウミ』
「コウミか…覚えとくか」
少年の名は、禅院直哉
その約束はそのまま…
大人になった頃には記憶の彼方に…