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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第10章 覚悟と蓋


駅前
人の流れが少し落ち着き始めた時間帯
「ちょぉ、待っといてな」
遊佐はそう言って、改札横のロッカーへ向かった
『うん、分かった』
紅海は素直に頷き、その背中を見送る
やがて遊佐が戻ってくる
手には、小さく包装された箱
「これ…」
紅海の前に差し出す。
「プレゼント…ぼくにとっては、 紅海ちゃんの誕生日が今日のメインやから」
『私に…いいの?』
一瞬、戸惑ってから視線をあげると遊佐と目が合う
微笑む遊佐に、 紅海も笑顔になる
『ありがとう、なんだか申し訳ないけど…嬉しい』
「帰ってから開けてな…
あ、別にアクセサリーとか、重い感じとちゃうしな?」
『重い?確かに軽いから持って帰りやすい、ありがと』
重量と勝手に勘違いするが、遊佐にとってはいつもの事だ
紅海は小さな箱を紙袋にしまい、胸元に抱えた

『あ、そうだ』
紅海が思い出したように言う
『遊佐くんが良かったら、今日との皆に
お土産持って帰って欲しくて…今から買いに行っても良い?そこ…』
土産も売っているコンビニを指差す
「ええよ。ぼくは、ここで休ませてもらうわ」
遊佐は五条を見る
「五条さんと一緒に」

「え?いや、僕は…」
五条が即座に返す

「いやいや、お客さん放ったらかすつもりですの?」
遊佐が軽く 紅海に手を振る
「こっち居り、 紅海ちゃんは行ってきい」
解せぬ顔の五条

紅海は二人を交互に見て、首をかしげる
『ごめんね、じゃあ…すぐ戻るね』
そう言って、コンビニへ入っていく
ガラス越しに見える背中が、人波に紛れた

紅海がいないと静かになる
五条は、 紅海が完全に見えなくなったのを確認してから
つま先で、遊佐の足元を軽く蹴るように突いた

「…足…治ってるだろ」
遊佐は一瞬だけ目を伏せ、苦笑した
「さすが五条さんやな… 紅海ちゃんにも、さっき謝ってん」

「うわ、 紅海の事だから全然気にしてなさそう
詐偽に遭わないか心配するレベル

で?そうするのは、意図が有ってって事?」

五条は、いつもの調子で軽く笑っている
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