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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第9章 嘘と観光


遊佐が杖を付き一歩、 紅海の前に出る

「交渉の席に、ぼくも混ぜて貰えへん?」
眼鏡の奥の視線が鋭く光る
「 紅海ちゃんの呪力は、安売りするもんちゃうで」

「貴様に話し…ているのではない 流鏑馬 紅海との取…引だ」
淡々と話し耳を傾けている瞬間

紅海の背後から呪霊のと思われる紅白の包帯が伸びる
『…っ!?』
寸ででかわすも、追撃してくる包帯から非術師を庇う
『ちょ、話し出来るタイプなら、ちゃんと話そうよ』
情報を聞き出そうと話すが攻撃は止まない

連続攻撃を人質を庇いながら受け流し続ける

ブーツを脱ごうかとも思った…が
タイツ!何で私、タイツ履いて来ちゃったの!
逆に滑るし、脱いでる暇もない…

「 紅海ちゃん、落ち着き…
時間停止は、この呪霊の術式とちゃうみたいや
そうでないと、今頃、ぼくらも何らかの時間の操作されとる」
『でも、それって、この人達の身体行動を停止させてるって可能性は?』
「それや、確認したけど、息もしとらんし
髪一本、風に触れへん…せやのに生きとる
時間ごと、綺麗に切り抜かれた感じやな」

『ありがと、遊佐君…じゃ、少しだけ離れてて貰っても良い?』
「了解!」

なら…
『時間が切り取られてるなら、この人達には影響がない…』
紅海は、人質を庇いながら防戦一方、呪霊の周りを駆ける

『知ってる?あなた達呪霊は畏れや負の感情で作られる
でも、呪力は自然の物を媒介して伝導し強力になる』

『空気中の水分が無くなると…人間って溺れるみたいに苦しいらしい
環境の変化は呪霊には痛くも痒くもないみたいだけど
でもね呪力が脆くなって気持ち悪いんだって?
私、触れたものを自由に操れるの…で、これ…私の術式の応用』

いつの間にか、 紅海の指先に大きな水の塊
そして話し終わった瞬間、呪霊の周りの空気が一変する
「!?」
呪霊の包帯がボロボロと朽ち呪力が保てない
そこから呪霊本体も朽ちて形が歪になる
時間を切り取られた人々に影響はない

紅海は腕を下ろし、操り集めた水を床にザバザバと落とす
後は弱体化した呪霊を祓うだけだ

紅海の背後、エレベーターの向こうで待機していた遊佐が 紅海の横に並ぶ
「相変わらず… 紅海ちゃんの術式はエグいなぁ」
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