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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第22章 ブーケと夢の国



「友達の結婚式?聞いてないんだけど」
紅海はあっさり言う
『だって言ってないもん』
まるで当然のことのような声だった
五条は小さく笑う
その視線がゆっくりと七海へと横に滑る

七海は落ち着いた声で答える
「私は付き添いのようなものです…
流鏑馬さん一人だと知り合いがいないだろうと」

紅海は嬉しそうに頷く。
『そうそう!七海がいてくれて助かったよ~、ね?』
その言葉に、五条の口元がわずかに歪む
「ふぅん」
五条は、そのまま横に並ぶ形で歩き出す
「で?式どうだったの」
紅海の顔がぱっと明るくなる
『すごかったよ!会場も綺麗でさ、新郎新婦がすごく幸せそうで』
話しながら、紅海は身振りで様子を伝える
『なんか、見てるだけでこっちも嬉しくなる感じ…夢の国?』

「ふーん」
五条は、興味がないらしい
駅前の通りを三人で少し歩く

やがて高専へ向かう分かれ道に差し掛かる
五条は立ち止まる
「じゃ、僕こっち」
紅海も五条と同じ方角だ

「では、私も…流鏑馬さん気をつけて」
七海が会釈して、紅海が手を振る
『うん、お疲れさま~』

五条は振り返りもせず歩き出す
そんな五条を、紅海は追いかけた

『ね、悟、待ってよ…』
「はぁ…紅海も、家こっちだもんな」
ちょっと素っ気ない返事に、紅海は不安を感じる
『うん…悟、どしたの?機嫌悪い?』
「いや、大丈夫、どしたの?その花?」
紅海の表情が明るくなる
結婚式でのブーケの話をしたい!幸せを悟にもお裾分けしたい!
『これね!花嫁さんのブーケ、貰ったの…綺麗でしょ?
ブーケを貰った人は次の花嫁さんになったり、幸せになれるんだって』
その話をしている紅海は、とても幸せそうだ

結婚式なんてやってもやんなくても、結局、自己満
…って、紅海には言えない、これでも、自分は空気を読む
「良かったじゃん、大切にしなよ?」
これが限界

『悟…何か有った?話聞くよ?』

「え?何で?大丈夫…じゃ、ここでね」
ヤバい…いつも通りにしてるつもりが、すぐ気付かれる
変な事言う前に早く離れよう…
五条は、ひらひらと、手を振って高専へ消えていく

悟…なんか素っ気なかった…何か悩んでるのかな…
紅海は五条を心配して背中を見送る
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